《出席者》16名 《投句》6名《一般投句》2名 参加合計24名
席題『毒』 喜田征治選 |
(佳句) |
傘寿過ぎ毒も薬もあるものか |
奥 時雄 |
毒舌の枯れた親父の丸い背 |
村上玄也 |
後妻業毒と金欲もて遊ぶ |
島田誠一 |
毒のある愚痴聞きながす年の功 |
萩原大朔 |
棺桶に消毒済みと書いてある |
今田和宏 |
(秀句) |
忠告に毒気と妬み混ぜてある |
奥 時雄 |
(軸吟) |
ふぐ鍋は二三番手で箸を出す |
喜田征治 |
共選A『砕く』 前川 淳選 |
(佳句) |
北斎は砕ける波を富士にかけ |
升成 好 |
ストレスの餌食と散った皿小鉢 |
今田和宏 |
共謀罪噛み砕いても分からない |
成田せいじ |
山村の街並み砕く土石流 |
河邉滋郎 |
脳味噌を砕いてみたい物忘れ |
伏見雅明 |
(秀句) |
粉々の夢掻き集め立ち上がる |
萩原大朔 |
(軸吟) |
粉骨砕身働くも報われず |
前川 淳 |
共選B『砕く』 島田誠一選 |
(佳句) |
砕かれるたびに初心が活をくれ |
稲川恵勇 |
玉砕の甲斐なき夢の戦あり |
奥 時雄 |
岩を打つ波は徒労の幾世紀 |
奥 時雄 |
殺し文句にとっても脆い角砂糖 |
今田和宏 |
北斎は砕ける波を富士にかけ |
升成 好 |
(秀句) |
雨垂れは石を固いと思わない |
升成 好 |
(軸吟) |
かみ砕き子に分からせる世間とは |
島田誠一 |
兼題 『田舎』 奥 時雄選 |
(佳句) |
田舎出て一旗上げるはずだった |
太田としお |
コンビニで立ち読みを待つ耕運機 |
喜田征治 |
継ぎ手なく横にもなれず病む案山子 |
寺川はじむ |
原点は心の中にある田舎 |
谷川 憲 |
故里は納税先と違います |
西脇義祐 |
(秀句) |
故郷の良いとこだけを思い出す |
伏見雅明 |
(軸吟) |
初恋も田舎の家も露と消え |
奥 時雄 |
互選句 『そこそこ』(句頭の数字は得票数) |
⑤手加減が出来ぬ男の握り飯 |
今田和宏 |
⑥人並みと誉めてくれたりけなしたり |
喜田征治 |
⑥化粧などそこそこにしろ避難指示 |
田部和幸 |
⑧そこそこの晩酌明日へ生きる糧 |
河邉滋郎 |
⑨天災にそこそこがない大自然 |
升成 好
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⑨そこそこと痒い背中に目を細め |
伏見雅明 |
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