そうりゅう会 句会入選句 
 
第219回 そうりゅう会(8月度句会分)  平成29年8月9日開催

    《出席者》14名 《投句》8名《一般投句》2名  参加合計24名 
 
  席題『ビール』  島田誠一選 
     (佳句)
 本物のビールが飲める年金日 田部和幸
 ノンアルコール飲んで付合い恙無し 太田としお
  バスツアービール控える訳がある 村上玄也
 暑いな~末期の水はビールでね 田部和幸
 ビールならキリンと決めていた時代 村上玄也
         (秀句)  
 ビール腹こんなお腹に誰がした 太田としお
         (軸吟)
 おとなしい臓器いじめているジョッキ 島田誠一
      共選A『切る』 井上輝好選 
         (佳句)
 手術痕戦士の様に自慢する 喜田征治
 切り捨てた尻尾に過去を暴かれる 萩原大朔
 年老いて益々医者と縁切れず 笹倉ひろし
 少ないが切らねばならぬ散髪屋 奥 時雄
 視点変え今の生き方切り棄てる 岩崎公誠
          (秀句)
 切れ者と言われた方も認知症 太田としお
          (軸吟)
 切り口で判る腕前料理人 井上輝好
     選B『切る』 笹倉ひろし選  
    (佳句)
 切り口を変えると見えてくる視界 寺川はじむ
 丸ケーキ奇数に切るのが難しい 井上輝好
 つまずけば尻尾を切って生き延びる 稲川恵勇
 賞味期限切れた男のみすぼらし 村上玄也
 切りたくてもなかなか切れぬ腐れ縁 寺川はじむ
     (秀句)
 視点変え今の生き方切り棄てる 岩崎公誠
           (軸吟)
 好物を減らせば目方すぐ切れる 笹倉ひろし
     兼題 『都会』  村上玄也選
       (佳句)
 市民権カラスも握る大都会 島田誠一
 あかね雲高層マンションの孤独 奥 時雄
 樹木葬もいいなと思う都市砂漠 今田和宏
 都市に住み隣と話す窓がない 升成 好
 都会には馴染めぬど田舎のどじょう 前川 淳
    (秀句) 
 星空とネオンが喧嘩する都会 田部和幸
    (軸吟)
 陽のささぬビルの谷間で生きている 村上玄也
  互選句  『やれやれ』(句頭の数字は得票数)
⑤四十を過ぎた息子へ嫁が来る 今田和宏
⑥やれやれとまだまだ競う喜寿の坂 寺川はじむ
⑥大役を果たし一人で縄のれん 河邉滋郎
⑦アラフォーの娘がやっと嫁に行く 前川 淳
⑧肩の荷を降ろす頃から呆け始め 太田としお
⑨夕立に背伸びしている蝸牛 田部和幸
⑨スピーチを終えるとうまくなる料理 村上玄也