そうりゅう会 句会入選句 
 
第220回 そうりゅう会(9月度句会分)  平成29年9月13日開催

    《出席者》15名 《投句》5名《一般投句》2名  参加合計22名 
 
  席題『カメラ』  崎山 喬選 
     (佳句)
 紅顔の青年今は影も無く ひろし
 デジタル化されて印画紙懐かしい ひろし
  胃カメラが現場押えた不摂生 誠一
 デジカメも古くさくしているスマホ 時雄
 その昔ライカを自慢そうに持ち 玄也
         (秀句)  
 泣き笑い我が家の歴史知るカメラ 征治
         (軸吟)
 ヤシカ製四十年を共に生き
      共選A『消す』 太田としお選 
         (佳句)
 重責を果し去る身のガソリン車 はじむ
 未だ消えぬ焦った時の国訛り せいじ
 帳消しに出来ぬ不倫の落とし前 和幸
 初恋のいまだに消えぬ顔かたち 輝好
 もう失せと言いたい不甲斐ない野党 はじむ
          (秀句)
 力瘤いつしか消えて老いを知る 大朔
          (軸吟)
 申し訳ない死んでお詫びを致します としお
     選B『消す』 喜田征治選  
    (佳句)
 消去キー押しても消えぬ一ページ 雅明
 重責を果し去る身のガソリン車 はじむ
 自分史に消し度い過去がふたつある 章司
 座禅組んでみても煩悩消え去らず 玄也
 友百態黙ってひとりまた消えた 公誠
     (秀句)
 老妻の寝息にそっと灯り消す 時雄
           (軸吟)
 創作のノートに没句消えたまま 征治
     兼題 『地方』  今田和宏選
       (佳句)
 都落ち行く先々にあるドラマ 雅明
 郷土食豊かに盛った道の駅 玄也
 古里もどきぼくの愛する小京都 大朔
 紅白の夢捨てきれぬどさ廻り 雅明
 東京の磁力に地方溶けてゆく 時雄
    (秀句) 
 過疎化する郷に帰れと泉下から
    (軸吟)
 過疎に来て過疎の渇きが身に沁みる 和宏
  互選句  『いそいそ』(数字はそうりゅう会員投票数) 青字はとうりゅう会員
④鼻唄が聞こえる妻の化粧室
⑤手をつなぐ揺れたハートが懐かしい ヨシ
⑥初入閣スキップしたいモーニング 誠一
⑦シナリオをしっかり胸に初デート みのる
⑧いそいそがとぼとぼになる淀の駅 恵勇
⑩クラス会昔の夢に会いに行く 章司