そうりゅう会 句会入選句 
 
第226回 そうりゅう会(3月度句会分)  平成30年3月14日開催

    《出席者》17名 《投句》5名《一般投句》3名 合計25名 
 
  席題『旅』  升成 好選 
     (佳句)
 旅先で聞き入っている土地民話 玄也
 朝市の訛りに融けてゆく旅情 誠一
  何かある歩き遍路で四国路へ としお
 退院をしたらと妻は旅プラン 玄也
 ひとり寝を侘しく思う旅の宿 時雄
         (秀句)  
 旅の果て三途の川で足洗う
時雄
         (軸吟)
 まだ要らぬ黄泉への旅の時刻表
      共選A『洗う』 島田誠一選 
         (佳句)
 定年の駅で汚れた手を洗う 和宏
 洗い髪かわく間にさめた愛 敏彦
 酸欠のこころを洗う青い空 恵勇
 蕺草の白に邪心を洗われる 和宏
 木漏れ日のシャワーでみそぎする心
          (秀句)
 今日洗う明日はいつでも白い画布
          (軸吟)
 罪みんな洗うつもりの写経筆 誠一
     選B『洗う』  井上輝好選  
    (佳句)
 手洗いを幼稚園児に教えられ せいじ
 歳月が洗い流したわだかまり
 洗っても拭い切れない被災跡 はじむ
 孫世代洗濯板も死語になる せいじ
 職去れば炊事洗濯上手くなる 明次
     (秀句)
 幼子の笑顔に心洗われる 大朔
           (軸吟)
 洗っても落とし切れない心傷 輝好
     兼題 『真っすぐ』  今田和宏選
       (佳句)
 まっすぐな額を斜めに見てピカソ 誠一
 まっすぐに生きた証の向う傷 大朔
 ひねくれたカーブで生かすストレート 大朔
 寒椿ポトンと苔の上に落ち 和幸
 人並の幸せ捨てて挑む金 敏彦
    (秀句) 
 真っすぐに生き真っ白な備考欄
    (軸吟)
 産地直送朝の玉子をポンと割る 和宏
  互選句  『魅力』 (頭の数字は得票数) 
⑤多機能より使い勝手と値に惹かれ 誠一
⑥人柄に根の明るさが心打つ
⑥富士山の外せぬ魅力綿帽子 はじむ
⑦温かい癖字に火傷してしまう 和宏
⑦魅力ある人の周りに花が咲く 玄也
⑨男前生かす術なし馬の脚 雅明
⑨喋ったらあかん魅力が台無しや 恵勇