そうりゅう会 句会入選句 
 
第229回 そうりゅう会(6月度句会分)  平成30年6月13日開催

    《出席者》15名 《投句》4名《一般投句》3名 合計22名 
 
  席題『色気』  前川 淳選 
     (佳句)
 ベンチャー株に色気を出して掬われる 玄也
 有り過ぎも無いのも困るお色気度 征治
  残り火を一緒に焚いてくれますか 和宏
 女より色気感じる女形 玄也
 お色気の奥にひっそり潜む棘 はじむ
         (秀句)  
 然りげない仕草に滲み出る色気
はじむ
         (軸吟)
 八十路でも色気はちゃんと帯びている
      共選A『指』 喜田征治選 
         (佳句)
 やばそうだ妻が指輪を外してる
 棟梁の指図が守る古都の塔
 食い込んだ指輪の先にある迷い 和宏
 指差しで確認してもポカをする 玄也
 擦り減った指がそれぞれ持つドラマ
          (秀句)
 指先でなぞる会話に欠ける思慮 誠一
          (軸吟)
 白鵬に勝つかも知れん指相撲 征治
     選B『指』  萩原大朔選  
    (佳句)
 箸づかい親の躾が宿る指 誠一
 十本の指それぞれにある役目 雅明
 指紋すり切れ句箋がとんとめくれない
 ひと目ぼれつい指切りをしてしまい 恵勇
 指先が触れたことから恋となり 時雄
     (秀句)
 孫誕生五本の指は揃てるか としお
           (軸吟)
 吾子の指鍵盤に舞う悲愴曲 大朔
     兼題 『焦る』  今田和宏選
       (佳句)
 お祝辞の第一声で躓いた 玄也
 焦るまい新元号がやって来る 滋郎
 産室の廊下立ったり座ったり 誠一
 適量の倍はかけてる加美乃素 和幸
 二番手が追ってくるトップランナー
    (秀句) 
 ロボットの知恵人間を超えてきた 公誠
    (軸吟)
 かくれんぼしたまま妻が出て来ない 和宏
  互選句  『ライバル』 (頭の数字は得票数) 
④ライバルは自分自身と心得る としお
⑥好敵手腹さぐり合う縄のれん 征治
⑦碁敵へ先に逝くなと念を押す 大朔
⑧ライバルの靴が光っている気鬱 和宏
⑨赤児抱けば孫が無口で睨み付け 信雄
⑪ロボットがライバルになる近未来 誠一