そうりゅう会 句会入選句 
 
第238回 そうりゅう会(3月度句会分)  平成31年3月13日開催

    《出席者》15名 《投句》7名《一般投句》5名 合計27名 
 
  席題『肉』   木津和 敏彦選 
     (佳句)
 エスプリを効かすと皮肉通じない 恵勇
 緊張で喋る言葉が肉離れ はじむ
  贅肉の厚み万年雪となる 時雄
 介護の手老いた肉体いとおしむ 恵勇
 憧れは酒池肉林で会費なし としお
         (秀句)  
 朱肉の印が余白に映える水墨画
         (軸吟)
 歳につれ上がる生え際下がる肉 敏彦
      共選A『怒る』 太田としお選 
         (佳句)
 騙された君が悪いと怒られる 誠一
 鬱憤は皿一枚を割って済み 玄也
 怒らなくなって冥土が近くなる 和宏
 怒るより叱り納得する言葉
 切れる親子供は親を選べない 征治
          (秀句)
 軽々と土下座するから許せない 和宏
          (軸吟)
 怒られるうちが華よと諭される としお
     選B『怒る』  前川 淳選  
    (佳句)
 怒られるうちが華よと諭される としお
 怒るのもお前のためと恩にきせ 公誠
 沸点の手前で笑顔見せてやり 恵勇
 軽々と土下座するから許せない 和宏
 人類のわがまま怒る大自然 雅明
     (秀句)
 ガミガミの男の背なは隙だらけ 和宏
           (軸吟)
 パワハラと叱責の境はどこだ
     兼題 『ささやか』  村上玄也選
       (佳句)
 波風を立てぬ程度についた嘘 敏彦
 葉書より安い利息の知らせ来る 征治
 瀬戸の海豊かになれと稚魚を撒く
 ささやかに生きる一人のゴミ袋
 ささやかな店に脈々古都の味 大朔
    (秀句) 
 回転鮨で金婚祝やりました としお
    (軸吟)
 ささやかに再再婚の披露宴 玄也
  互選句  『タイトル』 (頭の数字は得票数) 
④字幕には訳者の思いそっと込め
信雄
④職終えてスローライフの今無冠
はじむ
④題名で買ったが書架に積んだまま
大朔
④定年後女房に譲る家長の座
せいじ
⑤タイトルに似合う役者の名演技
明次
⑥人生に題をつければしんぼうか
道章

⑦タイトルの汗を矜持として生きる
和宏 
⑧中身よりタイトルだけが威張ってる
輝好 
⑨タイトルを手にしてからの不眠症 玄也