そうりゅう会 句会入選句 
 
第242回 そうりゅう会(7月度句会分)  令和元年7月10日開催

    《出席者》13名 《投句》8名《一般投句》3名 合計24名 
 
  席題『箱』   喜田征治選 
     (佳句)
 終電車せめて寿司折りお土産に 滋郎
 中味より箱に重きの贈り物 滋郎
  箱入りも炊事洗濯まるで駄目 明次
 骨箱がこんなに軽い風浄土 和宏
 箱書きが茶碗の値打ち上げている 玄也
         (秀句)  
 策尽きて笑うしかないクスリ箱
和宏
         (軸吟)
 日の丸が弁当箱で威張ってた 征治
      共選A『散る』 河邉滋郎選 
         (佳句)
 散りぞこなって介護の世話になっている としお
 戦場で散ってホタルで舞いもどり 恵勇
 旬を乗せ亡母が作った散らし寿司
 枯葉散るように次々友は逝き 時雄
 打ち水で暑さを散らす京の路地 和幸
          (秀句)
 あるじなき庭にも花は咲いて散り 時雄
          (軸吟)
 すっぴんの顔を見せられ恋も散る 滋郎
     選B『散る』  前川 淳選  
    (佳句)
 あるじなき庭にも花は咲いて散る 時雄
 散り際に人の真価を垣間見る 滋郎
 散り際の尊厳守る紙おむつ 雅明
 大戦で散った学徒の知覧の碑 玄也
 百メーター火花を散らすコンマ以下 輝好
     (秀句)
 散りぎわの美学を思う尊厳死 和宏
           (軸吟)
 散り際はきれいさっぱり掃除する
     兼題 『手ごわい』  村上玄也選
       (佳句)
 手ごわさを秘めて装う薔薇の棘 はじむ
 魁聖にすれば炎鵬は難敵 時雄
 チームよりフアン手強いタイガース としお
 勝てません自分の中の怠け癖 敏彦
 覆水を盆に返して澄ます妻 和幸
    (秀句) 
 孫はもう爺に勝たせる手を使う 英雄
    (軸吟)
 胸元に臆せず投げるニューフェイス 玄也
  互選句  『のるかそるか』 (頭の数字は得票数) 
④定年へのるかそるかはそっと避け
大朔
⑤メダル賭け無茶を承知のG難度 敏彦
⑤肚据えて左遷覚悟の直訴する
時雄
⑤検札は狸寝入りでやり過ごす
和幸
⑤退路断ち無我の境地で手を合わす
としお
⑤懐に辞表携え直訴する
玄也

⑥絶対と言われ老後を賭けた株 征治 
⑥負け戦一か八かの奇手で勝つ 滋郎 
⑦プロポーズ人生初の大博打 とみこ