そうりゅう会 句会入選句 
 
第244回 そうりゅう会(9月度句会分)  令和元年9月11日開催

    《出席者》14名 《投句》6名《一般投句》2名 合計22名 
 
  席題『誓う』   谷川 憲選 
     (佳句)
 不戦を誓って戦の準備する 今田和宏
 逃げ道を作っておいてする誓い 村上玄也
  軽軽と書くではないぞ誓約書 前川 淳
 神前で誓ったことは確かです 奥 時雄
 めくじらを立てる程でもない誓い 今田和宏
         (秀句)  
 不戦の誓い綻びかけてゆく不安 村上玄也
         (軸吟)
 もう飲まぬ何度誓ったことだろう 谷川 憲
      共選A『減る』 和住明次選 
         (佳句)
 年重ね反比例して減る記憶 成田せいじ
 目方も背もじわじわと減る八十路かな 前川 淳
 政界を仕切る黒幕減りました 河邉滋郎
 増税がちびちび減らす預金残 河邉滋郎
 口数が減って戻った夫婦仲 木津和敏彦
          (秀句)
 少子化のうねりに年金が軋む 今田和宏
          (軸吟)
 長生きをしてと減塩味噌の味 和住明次
     選B『減る』  寺川はじむ選  
    (佳句)
 温暖化サンゴの島が減っていく 谷川 憲
 減量を勧める医者のメタボ腹 成田せいじ
 減らず口叩いた分の仕事増え 米井とみこ
 鉛筆を削りつづけてゆく彼岸 今田和宏
 口数が次第に減って認知症 太田としお
     (秀句)
 長生きをしてと減塩味噌の味 和住明次
           (軸吟)
 日めくりがあっという間の傘寿坂 寺川はじむ
     兼題 『駄目押し』  奥 時雄選
       (佳句)
 夏終わりツクツクボウシがダメを押す 成田せいじ
 念のためもう一度出すラブレター 前川 淳
 棺桶に駄目を押された顔がある 今田和宏
 生返事駄目押し効かぬ孫と居る 寺川はじむ
 もう一回やればあんたは死刑です 太田としお
    (秀句) 
 翌日にとって置きたい追加点 村上玄也
    (軸吟)
 そのかみは末男の後でトメ子でき 奥 時雄
  そうりゅう会・とうりゅう会・ほくりゅう会
  合同互選句  
『だしぬけ』 (頭の数字は得票数) 
           黒字名前:そうりゅう会  赤字名前:ほくりゅう会
⑱出し抜けに妻にハグされ不整脈
加納けんじ
⑰だしぬけに席譲られてまわり見る 米井とみこ
⑬だしぬけにあんた何方と母の声
寺川はじむ
⑩届けもの生きた鰻が顔を出す
岩崎公誠
⑧官邸で結婚しますのおもてなし
濱田吉雄
⑧さよならも言わず秘かに友が逝く

河邉滋郎

⑦達者だとメールをくれた親父逝く
田所英雄 
⑦だしぬけは御免こっちも都合ある
村上玄也
⑦花火の夜娘と彼がご挨拶
岩西信雄 
⑥だしぬけに再婚などと言われても
前川 淳 
⑥だしぬけに警官ひょいとネズミ捕り 奥 時雄 
⑥突然でNOが言えないプロポーズ  喜田征治 
⑤だしぬけの儲け話に一歩退く 谷川 憲 
⑤いのち残照夢は百寿のピンコロリ 今田和宏