《投句》24名 (コロナ禍のため投句句会)
特別課題『とんちんかん』 前川 淳選 |
(佳句) |
知ったかぶりして喋るからややこしい |
玄也 |
叱責をとんちんかんで切り抜ける |
滋郎 |
津軽おど薩摩おごじょに声かける |
玄也 |
サイクルが合わぬ二人のヨタ話 |
道章 |
指示の意味承知せぬまま駆けだした |
時雄 |
(秀句) |
老い二人聞こえぬ耳でする会話 |
とみこ |
(軸吟) |
温いねと言えば寒いと妻は言う |
淳 |
共選A『賑やか』 西谷 道章選 |
(佳句) |
左右から合唱のごと鳴くカエル |
旅人 |
田植え終え人消え蛙天下取る |
とみこ |
賑やかにツバメも急かす初田植え |
信雄 |
梅雨入りへ賑わう早苗待つ棚田 |
はじむ |
指折ってだんじりを待つ泉州っ子 |
征治 |
(秀句) |
とんぼりの灯りが好きでまだ逝けぬ |
和宏 |
(軸吟) |
パパーママー電車の中は大騒ぎ |
道章 |
共選B『賑やか』 崎山 喬選 |
(佳句) |
賑やかな人もお静か妻亡くし |
としお |
田植え終え人消え蛙天下取る |
とみこ |
梅雨入りへ賑わう早苗待つ棚田 |
はじむ和幸 |
ひと人人琵琶湖に映る揚花火 |
高遠 |
百歳を越えれば葬儀もお賑やか |
玄也 |
(秀句) |
翔平パワー今年も本場唸らせる |
はじむ |
(軸吟) |
東照宮四百年の大祭 |
喬 |
兼題 『ゲスト』 今田 和宏選 |
(佳句) |
海渡る蝶が小庭でひと休み |
憲 |
砲弾のゲストは頑と願い下げ |
淳 |
子の家で客扱いの味気なさ |
時雄 |
代替わり生家に客で迎えられ |
雅明 |
律儀なり春はつばくろ秋は雁 |
茂 |
(秀句) |
持ちきれぬ思い出連れて里帰り |
旅人 |
(軸吟) |
上客と踏んだマダムの鼻濁音 |
和宏 |
互選句 『黒』 (頭の数字は得票数) |
④白黒が逆のパンダも見てみたい |
旅人 |
④黒靴のほこりはたいて主賓席 |
公誠 |
⑤ジョニ黒を開けて親父はご満悦 |
敏彦 |
⑨黒焦げた弁当被爆語り継ぐ |
茂 |
⑨家族葬ばかりでお呼びない喪服 |
はじむ |
⑩黒くても白と言い張る独裁者 |
輝好 |
⑩黒枠の写真はいつも笑ってる |
滋郎 |
⑪漆黒の知床の海旅情消ゆ |
征治 |
⑫黒を黒と言えぬむなしい宮仕え |
玄也 |
⑯黒塗りで民を欺く公文書 |
和幸 |
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