そうりゅう会 句会入選句 
 
第277回 そうりゅう会(6月度句会分)  令和4年6月

    《投句》24名    (コロナ禍のため投句句会) 
 
  特別課題『とんちんかん』   前川 淳選 
     (佳句)
 知ったかぶりして喋るからややこしい 玄也
 叱責をとんちんかんで切り抜ける 滋郎
  津軽おど薩摩おごじょに声かける 玄也
 サイクルが合わぬ二人のヨタ話 道章
 指示の意味承知せぬまま駆けだした 時雄
         (秀句)  
 老い二人聞こえぬ耳でする会話 とみこ
         (軸吟)
 温いねと言えば寒いと妻は言う
      共選A『賑やか』 西谷 道章選 
         (佳句)
 左右から合唱のごと鳴くカエル 旅人
 田植え終え人消え蛙天下取る とみこ
 賑やかにツバメも急かす初田植え 信雄
 梅雨入りへ賑わう早苗待つ棚田 はじむ
 指折ってだんじりを待つ泉州っ子 征治
          (秀句)
 とんぼりの灯りが好きでまだ逝けぬ 和宏
          (軸吟)
 パパーママー電車の中は大騒ぎ 道章
     選B『賑やか』  崎山 喬選  
    (佳句)
 賑やかな人もお静か妻亡くし としお
 田植え終え人消え蛙天下取る とみこ
 梅雨入りへ賑わう早苗待つ棚田   はじむ和幸
 ひと人人琵琶湖に映る揚花火 高遠
 百歳を越えれば葬儀もお賑やか 玄也
     (秀句)
 翔平パワー今年も本場唸らせる はじむ
           (軸吟)
 東照宮四百年の大祭
     兼題 『ゲスト』  今田 和宏選
       (佳句)
 海渡る蝶が小庭でひと休み
 砲弾のゲストは頑と願い下げ
 子の家で客扱いの味気なさ 時雄
 代替わり生家に客で迎えられ 雅明
 律儀なり春はつばくろ秋は雁
    (秀句) 
 持ちきれぬ思い出連れて里帰り 旅人
    (軸吟)
 上客と踏んだマダムの鼻濁音 和宏
  互選句  『黒』 (頭の数字は得票数)            
④白黒が逆のパンダも見てみたい 旅人
④黒靴のほこりはたいて主賓席 公誠
⑤ジョニ黒を開けて親父はご満悦 敏彦
⑨黒焦げた弁当被爆語り継ぐ
⑨家族葬ばかりでお呼びない喪服 はじむ
⑩黒くても白と言い張る独裁者 輝好 
⑩黒枠の写真はいつも笑ってる 滋郎 
⑪漆黒の知床の海旅情消ゆ 征治
⑫黒を黒と言えぬむなしい宮仕え 玄也
⑯黒塗りで民を欺く公文書 和幸