《投句》21名 (コロナ禍のため投句句会)
特別課題『ぽつり』 河邉 滋郎選 |
(佳句) |
別れましょ ぽつりひと言恋終わる |
時雄 |
鉄人が蔭でぽつりと弱音吐く |
喬 |
寝そびれて蛇口の愚痴を夜もすがら |
雅明 |
乱打され投手はベンチ隅っこに |
英雄 |
裏通りぽつり客待つ赤ちょうちん |
明次 |
(秀句) |
思い出をぽつりぽつりと通夜の酒 |
はじむ |
(軸吟) |
病床で点滴ぽつり春を待つ |
滋郎 |
共選A『分ける』 木津和 敏彦選 |
(佳句) |
買い替えか車検か迷う八十五 |
高遠 |
勝ち組と負け組分ける降車駅 |
和幸 |
赤い目で身を乗りだした形見分け |
雅明 |
ケーキ切るナイフの先に子らの目が |
憲 |
引き分けを喜ぶほうと悔やむほう |
玄也時雄玄也 |
(秀句) |
嫌な事聞き分けそっぽ耳遠い |
滋郎 |
(軸吟) |
分け前はリスク程無い闇バイト |
敏彦 |
共選B『分ける』 奥 時雄選 |
(佳句) |
女房の機嫌を耳で聞き分ける |
せいじ |
プーチンも知っててほしい痛み分け |
征治 |
揉めるほど無かった父の遺産分け |
和宏和幸 |
買い替えか車検か迷う八十五 |
高遠 |
分れ道下駄投げ決める右左 |
とみこ |
(秀句) |
結婚が我が人生の分かれ道 |
輝好 |
(軸吟) |
均等でいいかと悩む遺産分け |
時雄 |
兼題 『めきめき』 喜田 征治選 |
(佳句) |
翔平に聡太めきめき伸び盛り |
憲 |
花散って新芽にいのち託す春 |
雅明 |
幼子のめきめき増やす語彙の数 |
輝好 |
めきめきと腕上げ師匠困らせる |
玄也 |
吹っ切れたようだ目ん玉澄んでいる |
和宏 |
(秀句) |
めきめきと老いの力にサプリ買う |
明次 |
(軸吟) |
我が子だけ成長せよと親の欲 |
征治 |
互選句 『下』 頭の数字は得票です |
④下がっても売りは控えたシャープ株 |
喬 |
⑤下腹をなでて慌ててジム通い |
せいじ |
⑤自粛緩和笑顔満開桜下 |
信雄 |
⑤上がったり下がったりする京の街 |
淳 |
⑦下ネタも笑ってスルーできる歳 |
とみこ |
⑧幕引きが下手で憂き世が終わらない |
和宏 |
⑨戦争がやまぬ下界を神嘆く |
憲 |
⑬両脇を下戸に挟まれ手酌酒 |
和幸 |
⑮肩の荷が下りて安堵のふたり旅 |
はじむ |
⑰出来あがり下ごしらえがモノを言う |
輝好 |
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