そうりゅう会 句会入選句  
 
第315回 そうりゅう会 (8月度句会分)  令和7年8月

    《投句》21名    (投句句会) 
 
  特別課題『 実 』   田部 和幸選 
     (佳句)
 実と皮の境を超えて食う西瓜 旅人
 実績の割には多い交際費 征治
  実りある生涯だったとしておく 時雄
 うふふふふ 桜散ったらサクランボ 和宏
 報告者実はの後が長くなり
         (秀句)  秋の気配を感じます。
 実らない努力の愚痴が冴えている 明次
         (軸吟)
 高い米稲穂ごめんと頭垂れ 和幸和幸ズユキ
      共選A『もたもた 』  谷川 憲選 
         (佳句)
 おお怖い若葉にもみじ煽られる 征治
 温暖化無策の果ての四十度 和幸
 もたもたとしてりゃ古米が古古米に 旅人
 レジ前で一円玉を探す老い 和幸
 老い独りもたつくさまも人知れず 玄也 時雄玄也
          (秀句)
 言葉出ぬ新婦の父は泣くばかり 征治
          (軸吟)
 もたもたと日がな一日老い二人
     選B『もたもた 』  和住 明次選  
    (佳句)
 婆さんのたこ焼き屋には並ばない 公誠
 ミスショットもたもた歩く夏ゴルフ 一男
 オートレジもたもた操作ジジとババ  滋郎
 カルガモのもたもた歩き癒される 一男
 もたもたと歩いていますこけぬよう
     (秀句)
 青信号渡りきれずにまた戻る とみこ
           (軸吟)
 高齢化もたもたさせる世の動き 明次
     兼題 『 少 年 』  喜田 征治選
       (佳句)
 親の背が今も声なきアドバイス 英雄
 組み立てたラジオが鳴って夢を追う
 昨日まで母と入れた女風呂 和幸
 逆風に向かい夢追う少年期 和幸滋郎和幸
 坂の上の雲追いかけた少年期 和宏
    (秀句) 
 知覧発生きて帰れと百度踏む はじむ
    (軸吟)
 アルバムの昔の爺は美少年 征治
   互選句  『 テキスト 』 句頭の数字は得票                
⑤苦手な歴史漫画になればもう夢中 信雄
⑤敗戦で教科書墨でまっくろけ 時雄
⑥教本を束ね廃棄の朝を待つ 英雄
⑧テキストの通りはならぬ世渡りは 滋郎
⑧テキストを買えば勉強した気分 輝好 
⑧教科書を開くと降りてくる睡魔 敏彦
⑩テキストの隙間を埋める人の知恵 和宏 
㉑料理本見ても出せない母の味 とみこ