見栄張った後で財布が泣いている　　　　　　　　　　　今田　和宏

　さすが紳士、思い切りがいいですね、ただちょっと見栄張りすぎたかな、財布が泣いている
　
　 が面白い、見栄張るより頬ばれの諺　もありほどほどに

　かたぐるま月のうさぎを探す孫　　　　　　　　　　　　米井　とみこ

　　中秋の名月、月にウサギ、由来はインドの説教仏話から日本の民話への伝説があります、

　餅つきの兎を必死に探すお孫さんの顔が浮んできます。単なるお孫さんでなく肩車の発想が

　素晴らしい。

　高僧も地獄極楽見ていない　　　　　　　　　　　　　　奥　時雄

　　一度は覗いて見たい地獄極楽、僧は熟知しているかのように説教されるが、知徳の優れた

　　僧侶でさえ見えない、信じる他ないか、言い切られた下五にインパクトがある名句

　果報ならそろそろ来るぞ寝ていれば　　　　　　　　　　小林　旅人

　幸運は寝て待て、おっしゃる通り運は人の力ではどうにもならない、慌てて損をする世の中、

人事を尽くし、あとは巡りくる運をじっくり待ちましょう

　一合の寝酒足らぬと忍び足　　　　　　　　　　　　　　田部　和幸

　歳取るほどに、思うことでなかなか寝付けない時ありますね、人間は寝てる間は仏、無心に

　なるらしい。止むなく眠り薬の酒を呼ぶ、忍び足が効いてます飲み過ぎには注意しましょう

　お迎えの督促に行く墓参り　　　　　　　　　　　　　　田部　和幸

　人生を堪能し、先祖に感謝の気持ちの墓参り、その節はよろしく、冥途での再会心待ちして

　います、今、百年時代、作者も通過点、お迎えは未だ先ですよ

　すぐに出る昭和時代の歌謡曲　　　　　　　　　　　　　結川　一男

　そうです、昭和本当に懐かしい、曲はもちろん歌詞も自然に口ずさむ青春時代、歌で育った

昭和、つい口ずさむ。すぐに出るが、句を盛り上げています

　親父ギャグ時代錯誤で孫ポカン　　　　　　　　　　　　木津和　敏彦

　　ポカンが効いてます、我が家も三人の孫に恵まれています、和ますつもりのギャグ、ひとり

　が止む無くニコとするだけ、古臭いギャグ効果なしです