10月13日午前11時30分、8月のアカイカ釣り以来の南部堺港に着くと午前便が釣り人を3人乗せ帰港。釣果の写真を撮るのかクーラーを見せてもらうと、シオ(カンパチの幼魚)、ハマチ、ヨコワ、オオモンハタなど10尾程釣っており、これはこれは、我々午後便の期待が持てるぞと内心ほくそ笑む。
今回の釣行は≪落とし込み釣り≫で、釣りと言えば鉤に餌をつけ魚を釣るのが一般的なイメージであるが、この釣りは、まず餌になる小魚を釣り、そのままの仕掛けで狙いの大魚を釣ろうと言う算段である。だから、餌の小魚を釣れた楽しみと、期待の大魚が来てくれるぞと言う二重の楽しみがあるが、直ぐに餌が釣れても狙いの大魚は来てくれず、反面、苦労して餌の小魚を釣った瞬間に大魚が来てくれるという幸運に恵まれることもある。
午後0時15分我々5名を乗せ築山丸は港をでる。南下10分もすると、はや、エンジン音が静まり、船長の第一声は≪やってみようか、30mで振って掛かったら5m落してぇ〜≫と。
仕掛は、ハリス・幹糸10号、枝長9cmの胴突きサビキ4本針仕掛けで、今流行のケイムラ&ホロフラッシュがつき、下に鉄仮面をつけアミエビの撒き餌でベイトを釣るので効率はいい。早速投入し、指示通り30mで餌を振ると、待ってましたとベイトが反応。この釣りは、まずベイトを乗せることに幕が開きこれで一安心だ。
穂先に心地よいベイトの反応を感じていると、あれぇ〜一気に海中に刺さる。いささか狼狽気味で耐える快感は,いくらでも味わいたいが顔を見せたのはシオ40cm弱。第一投で来てくれるとは、この先一体どうなるのだと淡い期待を持ったが、そうは旨くは運ばないのが釣りの世界で、その後、音沙汰なしが続く。
≪上げてぇ〜≫の合図で沖の深場に移動。水深70mで一流一投の船流し釣りで、ベイトはよく乗ってくれるが肝心の狙い魚はきてくれない。ベイトはアオアジが主であるが何故かお呼びでないイサギが穂先を叩き、葉書クラスのチャリコまで激しく揺する。その上、ソウダカツオまでがWで海中を引きずり回す。
釣れないと直ぐに≪上げてぇ〜≫の合図があり、盛んに場所移動。午後3時頃、ベイトの暴れを感じていると穂先がガタガタ激震の瞬間舞い込む。一瞬、電動が唸る。堪らない。顔を見せたのはハマチで船長が取り込から〆まで処理してくれる。
ベイトはよく乗ってくれたので、底まで落とし根魚を狙ってみたが、全く反応はない。気が付くとかなり風波がでており、それにつれ船中誰かがハマチを釣ったり、シイラまでが釣れ出した。
最後に、仕掛けを投入しても40mから下へは落ちてくれない。また、ソウダカツオが来たのと一気に電動On。巻けない。強烈な反撃にあう。顔を見せたのはヨコワ(クロマグロの幼魚)であった。釣ったこの魚、ベイトを釣った感触もなく釣れ、もしかすると胴突きサビキ仕掛けを食ったのではと、いまだに半信半疑だ。夕やみ迫る午後5時納竿。
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